「ムーミンと仲間たち」展

Too2011-08-29

 もう終了してしまった山梨県立美術館の「ムーミンと仲間たち−作家トーベ・ヤンソンからのおくりもの−」展を滑り込みで見てきました。会期は約2カ月弱あったので、スタート直後に行っておけば有益なレポになったんでしょうけど、後パブになっちゃってすみません(笑)。
 日帰りなので、さくっとバスで行くことにしました。予定では片道2時間10分程度。お昼に着く予定……でした。webから予約ができるし、料金も割安。乗り換えがないのも魅力です。実は山梨に遊びに行くのは5回め。山中湖へもバスで行ったことがあります。

 ……うっかりしてました、この日は日曜日。大きな事故が2つあって、渋滞にハマりました。途中から爆睡。ハッと目が覚めたら、自然いっぱいの山梨の風景が広がってました。笛吹川にも泊まったことあるよー!

 約2時間遅れで、甲府駅に到着。美術館行きの路線バスまで20分ぐらいあったので、山交デパートの地下で昼御飯を仕入れました。

 えーっと、美術館まではバスで20分ぐらい。

 最終日なので、そこそこ人が多く、記念撮影している人も目につきました。

 道案内スナフキン

 昼ご飯。B1グランプリナンバーワンだという鳥もつ煮込み。前に祭りの屋台で食べたことあったんですが、「フツーにおいしい」という印象でした。で、やっぱり、「フツーにおいしい」。今、調べてみたら、濃いめのタレで強火でガッと煮込むのが特徴らしいです。道理で、硬くて味が濃いと思ったー! 昼に食べたのはキンカンとレバー(ハツや砂肝は見当たらず?)。キンカンはあんまり得意じゃないんですが、ぷりっとしてておいしかったです。

 緑と巨大オブジェを見ながら、鳥もつ完食。すんごくビールに合いそうだったけど、アルコールは自粛しましたぜー。

 建物入り口。

 ミレーの種をまく人の顔出しクンが!

 チケットを買って2階へ。バスが2時間遅れたので、常設展は諦め、ムーミンだけ見ることにしました。

 会場入り口。ここは撮影OK!

「(絵の)前で撮っていいですよ」って言われたけど、「絵だけ」撮りたいんです(笑)。

 入り口で抽選やってました。お子さまはハズレでも塗り絵とかモビールキットとかもらってた。大人はハズレは何もナシ。当たりは市販のノートとかだったみたいです。
 撮影OKエリア。ナーンタリのムーミンワールドの写真をもとにしたのかな? 大きなムーミンハウスがお出迎え。

 右側に人が写っちゃってますが、そっちから覗くとこんな感じ。

 中に入って遊べます。心霊写真じゃないのでご安心を。

「パパ海」の表紙ですね。

 室内に配置するにはちょっと不思議なチョイス(笑)?

「それからどうなるの?」のパネル。 

 触ってはいけませんマークがあったけど、撮影禁止マークはなかったので、撮ってみました。

 ここから先の展示は撮影禁止です。

 全体に天井が高く、白を基調とした広々としたスペース。半地下で薄暗いタンペレ美術館とは対照的な雰囲気でした。
 年表や解説ボードもありましたが、知ってることも多いので全体にさっと流す感じで。展示されている挿絵の出典元の物語解説はありましたが、個々の絵の解説がないのは少し不親切だったかも。たとえば、同じようなカットの絵が3枚並んでいて、「デッサン」「ボツ」「採用作品」(または「初版」と「描き直し」かも?)なんだろうけど、デッサンらしき絵が最後に掲示されたいたりもして、混乱しました。オリジナル原画ではなく、版画(デジタル・リトグラフ)なので、やはり、絵そのものの持つパワーが弱め。なので、「能書きはいいから作品を見て感じ取れ!」って気持ちになれないんですよ……。だからこそ、丁寧な解説があったらよかったな、と。
 あと、「版画(デジタル・リトグラフ)」の説明も足りなかったような? 再現力はかなりすごい(ホワイト修正の跡とか、切り貼りした感じとかも見てとれる。ただ、鉛筆の線と黒ベタ塗り、カラーの絵は印刷っぽかったです)ので、原画だと思って見ている人も多いんじゃないかと。もちろん、それでもいいんですが、原画はもっともっと雰囲気があってすごいんだよ!ってのを知ってもらうためにも、せめて1、2点でも、肉筆原画の展示がほしかったですねー。
 ガルム、コミックス、「ホビット」や「スナーク狩り」の絵、ポスター用ラフスケッチなど、珍しいものもありました。初めて見る方には濃い内容だったのでは? 個人的にはタンペレや大丸と比べて、これで1000円は高いなぁと思ったけど(交通費もかかってるしねー)、企画のある日に来ればもっと楽しめたのかも。当然、すべて終了してました(笑)。あ、常設展とセット券で入れば、お得感満載だったと思います。あと、庭とか周辺の雰囲気もすごくいいです! 次は常設展だけ見に来てもいいぐらい。

 会場出口に物販コーナーあり。絵はがきは売り切れが多かったので、「出てるだけですよねー?」ときくと、一階のミュージアムショップには別のものが残ってるかも?と。原画じゃないと何度も見返す気がせず、後ろ髪引かれることなく、退場〜。

 一階正面。

 床にモールの山?が。

 このモールで花を作って飾ろう!という企画だったみたいです。入場券でしおりを作るコーナー、絵本が読めるスペースなど、お子さま向け企画もりだくさん。

 寄り。

 こんなイベントも。

 このときに作製された住民票が、キャラクター紹介のものと並んで貼ってありました。

 痛恨! 限定デザート売り切れだった(笑)! 4時過ぎの時点で限定に限らずデザートはすべて完売でした。

 長くなったので、買ったもの&夜の鳥もつの話&終電までに帰えれるのか!?のオチは、明日に引っ張ります!
↓これの元絵らしき絵、トゥーティッキが白眼なんだけど、どういう経緯の絵なのかとか知りたかったー。

↓あまり読み込んでいない「小さなトロールと大きな洪水」の絵がおもしろかったです。

↓「ふしぎな旅」はストーリー解説付きでしたが、残念ながら、原画からはほど遠く、印刷クオリティの高い絵本の展示、というレベル。というか、クオリティの高い印刷の愛蔵版絵本を出してほしい!と思いました。

 以下、個人的におもしろかったもの。長いので、畳みます。
「トゥーリッキ・ピエティラがフィンランドの素材で作った」という展示がありました。横長のフレームに入った、大きめトランプカードぐらいの半立体。布(壁紙っぽい感じ)のカードに、モノクロで描いたキャラクターを切り抜いたもの(和紙のような素材で、数ミリの厚みがある)が貼ってあります。フレームの下に、それぞれのキャラクターの日本語紹介。絵はいわゆる原画、挿絵のまま、忠実に描かれているので、最初はコピー(複写)だと思いました。よくデパートの催事で見るような、解説用の展示物っぽい雰囲気。
 トゥーリッキの立体作品や絵とはまったくタッチが違ううえ、新しいものに見えたので、監視スタッフさんに確認したのですが、「確かにトゥーリッキ・ピエティラの作品だ」とのこと。いつ頃のものなのか聞いてみると、「トゥーリッキ〜はトーベ・ヤンソンと親しかった人物で、親交を深めていく過程で作られたもの」という返事。おーい、トーベとトゥーリッキは50年近くいっしょに住んでたんじゃないの(笑)? スパン、長すぎ。執拗な追求に困ったスタッフさん、ついに学芸員さんを呼んでくれました。お忙しいのに申し訳ない(汗)。でも、コレはクレーマーって言わないよね(笑)!?
 えーっと、確かに、「トゥーリッキ・ピエティラの立体作品」としてタンペレから送られてきたものだそうです。ただ、作られた詳しい経緯や年代はわからず、受け取った学芸員さんも「立体」としてイメージしていたものとの違いに驚かれたとか。額装は日本でしたそうですが、作品を引き立てていて、いい感じでした。なんというか、売ってたら買いたいな、と思う出来だけど、作品とは呼べないような……。初めて見るものだったし、複製展示が多いなか、オリジナルだ!と思ってありがたく拝んでおきましたが、これも複製の可能性(もしくは同じものが複数ある)も否定できないような気がしないでもない。
 現物といえば、初版本が並んでいましたが、状態も装丁もすごく新しく見えました。あと、なぜか切手が2シートぐらい。言ってくれればほかの切手も貸したのに!と思ったよー(笑)。
 もっと早く行ってれば、「自分の目で見てね」と言えたんですが、ほんと今さらで申し訳ない。ま、でも、これ、趣味のブログですからね(笑)。というわけで、書きなぐりですみません。