ヘルシンキ初日

Too2012-10-17

 何カ月も中断しちゃってごめんなさい。しれっとフィンランド記録再開です(笑)。
 予定より少し遅れてヘルシンキ駅到着。人が少ないです。

 揺れであまり眠れなかったので、頭がしゃっきりしません。

 前回も泊まったホテル。駅のすぐそば。なのに、駅との位置関係がうまく思い出せず、小雨パラつくなか、とりあえず地上に出て移動。地下通路からも行けるはずなんですが、フロントに行くのがかえってややこしそうだったので。

 午前7時半。ホテルにはまだチェックインできませんでしたが、ラゲッジルーム専用のカードキーを貸してくれたので、スーツケースを預け、朝御飯を食べに行くことに。

 駅のキオスクでとりあえず1日券を買って、久しぶりのトラム。乗ってみたら勘が戻る!と信じていたのに、方向感覚がすっかりおかしくなっていて、なんだかんだで港のマーケットホールに着いたのは9時前。8時台ではカフェはまだ開いていないだろうからとマーケットホールにしたんだけど、こんなに遅くなるなら普通にカフェでもよかった(笑)。

 しかも、入ったのはロバーツカフェ。駅前にも街の中心地にもあったと思われます。ま、でも、急ぐ旅でもないしね。この年季入った雰囲気もいい感じだし。

 相方はラテとサーモンのオープンサンド、わたしは限定っぽかったオレンジフレーバーのクリームたっぷりのやつと白身魚。カロリー高そうなクリームがめちゃうま! サンドはサーモンのほうがおいしかった。コーヒーにはファッツェルのチョコレートが添えられています。

 レジ周り。袋入りのコーヒーも買えます。お兄さん、さわやかなイケメンだったけど、写真撮らせてもらう元気はなかった。

 こっちは紅茶屋さん。

 一度食べてみたいと思っている小魚入りのパン。ひとりで食べるには大きすぎるー。

 さて。ここからが本日最初の迷走タイム。前に来たときはトイレは建物内にあったと思うのですが、外になってました。

 しとしとと冷たい雨が降っています。

 マーケット広場にはいくつかお店が出ていましたが、人影まばら。

 この日は何度ぐらいだったんだろうか(記憶が遠い)。朝、到着したときよりも雨が強まってきたので、気温もだんだん下がっていったようです。夜明けがいちばん気温が低いと思いがちですが、太陽が出ていないと意外に昼のほうが寒いんですよね。

 あちこちにワールドデザインキャピタルの展示が。手元の日本の雑誌のコピーによると、WDC関連で新しいオシャレなサウナがオープンしたらしい。わたしの適当な計画では、そこで寝台車の疲れを癒し、昼を食べよう!と。

 まずはトラムでハカニエミにやってきました。ここから近そうなので、ついでにマリメッコを覗いておこう!

 なんか地味に撮影してました。誰!?

 マリメッコ

 アンティークショップのディスプレイ(閉まってた)。

 さて。地図を片手になんとなく方角の目星をつけて外に出たものの、すっかり方向音痴状態でうろうろ。あの展示とか、きっと何かだよねーと思いつつ、雨も強まってきてどんどん体力が奪われます。

 相方が「こんな日にサウナ入ったらかえって風邪ひきそう」と言い出し、サウナは断念して、駅近くに戻ることにしました。なんだかんだでカフェアアルトにたどり着いたのは12時半。何をするでもなく時間が消えていくー。『かもめ食堂』のガッチャマンの歌の場面で有名になったカフェには日本人の姿がチラホラ。最初に渡されたメニューが英語でもフィンランド語でもないっぽくて(スウェーデン語?)途方に暮れてたら、「日本人デスカ?」と流暢な日本語を話すウェイトレスさんが日本語メニューを持ってきてくれた! お姉さんが天使に見えました(笑)。

 日替わりサラダランチ9.4ユーロ、スープランチ8.2ユーロ。とにかく暖かいものを食べたかったので、スープランチとブルーベリータルトとコーヒーをオーダー。ランチはパン付き、ドリンクは別だったと思います。て、テーブル、狭いよ!

 なるほどサラダのほうが高いはずだ、という感じの豪華なサラダランチ。

 アアルトがデザインしたアカデミア書店。光の入り方が美しくて、すごく絵になります。

 地下でストックマンとつながっているのですが、その地下通路がお土産コーナーになっていてムーミングッズも充実。モリトイの木製品もここがいちばん揃っていました。

 14時。ホテルにチェックイン。ほんとのチェックインタイムは15時だと思うのですが、朝、フロントに立ち寄ったときに「昼すぎには入れると思うよ」とか言ってくれたので、少し早めに。エレベーターからはえらい遠い位置の部屋でしたが、広さは十分。

 窓からの景色。前回泊まった部屋とは向きが違い、駅が見えます。左手の大きい建物の向こうが郵便局とホテルホリディイン。手前の赤い服の人、見えます?

 拡大。何を訴えたいのか不明でしたが、雨のなか、ずっと座っていました。

 さて。この日のメインイベントは森下圭子さんとお会いすること! 「森でコーヒーを飲みましょう」というわっくわくのお誘いをいただいていたのですが、あいにくの雨。でも、「とっておきのカフェにご案内します」としぼんだ気持ちが瞬時にぼんっと膨らむようなメールが届きました。ホテルのロビーまで来てくださって、感動の再会〜!
 すいすいとトラムに乗せてくれて、ずいずいと歩き、ひとりだったら絶対に来られないだろうと思われるカフェに到着。
 で、唐突に食べ物の写真ですみません(笑)。森下さんチョイスで、シナモンロール、カレリアパイ、サーモンパイ、そして右側は初めて食べるキャベツのパイ。キャベツの自然な甘さが驚きのおいしさ! クセになりそうな味ですが、ほかにどこで食べられるのかわからない〜。

 ザクザクカリカリのシナモンロール。間違いなく今まで食べたなかでナンバーワンのおいしさです。カレリアパイもほどよく温まっていて(自分だけだったら「温めてください」も「卵バター乗せてください」言えず、冷たいままだったと思うー)、サーモンパイも鮭がごろごろ入っててすごくおいしかった!

 地元の常連さん中心の、気取らない、居心地のいいお店で、食が進み、話も弾みます。が、ここは17時閉店。窓の外を見ると、朝からぐずぐずと降っていた雨が上がっているではありませんか! 「今から森は無理だけど、焚き火が楽しめるカフェがありますよ」とご提案くださって、別のカフェに移動することに。話に夢中でルートを覚えていないのですが、この散歩がまたすごく楽しくて、忘れられない思い出になっています。
 ラップランドでは紅葉が終わりかかっていたので、ヘルシンキにきてようやく紅葉を満喫!

 両足を上げるような不思議なポーズでおしっこをする、人懐っこいワンコ。

 同じルートをお散歩中。

 雨上がりのせいか、きのこもいっぱい! こんなにたくさんの種類のきのこを一度に見たのも、このときが初めて。

 おいしそうに見えるけど、ほとんど食べられないものだそうです。よく、きのこがひっくり返っているのは、人々が蹴飛ばして裏を見て、食べられるか確かめているからなんだとか。

 太陽の光がキラキラ〜。心が洗われるようです。

 海が見えてきました。

 カフェレガッタに到着。オーナーのセンスが光る不思議なオブジェの数々。

↓すでに売り切れですが、この雑誌の表紙にも登場しているお店です。こんなにどーんと表紙になっているのに、店内のインテリアがすごすぎて、誌面では紹介されなかったらしい(笑)。

 店内の写真は撮らなかったのですが、ロシアっぽくもオリエンタルっぽくもあり、キッチュというかゴージャスというか、too muchでおもしろかったです。店内にも席がありますが、カウンターでオーダーして、外で飲食することもできます。

 ロヴァニエミのレストランで頼んでみたら「クリスマスにしか飲まないわよー」と言われたグロッギがあったので、すかさずお願い。暖かくておいしかったけど、初めて自分で焼くマッカラ(ソーセージ)に夢中だったので、微妙な味の違いは覚えていません(笑)。

 焚き火。セルフサービスなのかな。手がチラッと見えているお兄さんが張り切って火の世話をしてくれたので、いい感じに燃えています。不思議な音楽がどこからともなく聴こえてくる……と思ったら、なんとこの焚き火スペース(なんていうんでしょう、石積み釜?)にスピーカーが仕込まれてるんだとか。

 外だけコゲコゲ、中が冷たい、なんてことにならないように、遠火でじっくり焼くのがコツだそうです。

 ほどよく焼けたら紙ナプキンに取り、辛くないマスタードをかけていただきます! 荒挽きとはほど遠く、食感は魚肉ソーセージみたいなんですが、表面をパリッと焼くとすごくおいしい! 何本でも食べられそうです(笑)。

 薪と斧。

 マッカラを焼くための串。

 お片づけコーナー。

 無造作に置いてあった椅子。アルテックかと思ったけど、これはIKEAかなー。

 海に浮かんだボートもこの店の一部。「これはボートです」と書いてあるそうです。

 雨はすっかり上がり、夕陽まで見ることができました!

 トイレ。

 トイレのなか。

 店内の雰囲気をここからご想像ください。

 暑い季節には水辺で遊ぶこともできそう。おっと、あっちに見えるのは!

 シベリウス公園です。

 すっかり日も暮れてきたので、カフェを後にしてとりあえず駅前に戻ることに。確か、この道中、冬マグのトナカイの謎でおおいに盛り上がったのでした。

 夕闇に浮かび上がるモニュメント。ついでに名所観光までできてしまった!

 バスで駅前についたら、すぐそこにForumが。今朝、ヘルシンキに着いたばかりで、まだムーミンショップに行っていなかったので、「行きます?」「そりゃあもう!」てな感じで、ムーミンショップへ。もちろん森下さんはスタッフと顔見知り。わたしは皆さまから依頼を受けた買い物メモを片手に、ここで本気で買い物を始めるべきかどうか一思案。大荷物になってしまいそうだったので、「今じゃない」と判断して、残り1冊だったノートだけ買いました。
 これ。『ムーミンパパ 海へいく』柄のなんとも渋い(中は方眼のみ)ノート。貴重なヨクサルグッズ(笑)として、はらぐろさんに贈呈させていただきました。

 この海のオーケストラ号のどこかにヨクサルのシルエットが(笑)!!

 グッズを見ながら、あーでもないこーでもないと話は尽きず、すごく楽しかったのですが、せっかくの貴重な時間、もっとちゃんと森下さんのお話が聞きたい!ということで、さらに、おすすめのイタリアンレストランに連れて行っていただきました。
 何食めかよくわからなくなっていますが(朝、昼、おやつ、おやつ、で、晩御飯?)、サラダ、リゾットなどをシェア。新鮮な素材の味が生かされていて、すごくおいしかった! 自分たちだけで入るはちょっと勇気がいりそうなオシャレなお店でしたが、森下さんがいれば怖いものなし。そうそう、カフェの焚き火のところでも隣り合った人たちと自然に会話をなさっていて、言葉ができるっていいなぁとしみじみ。我々にも自然に通訳をしてくださって、これまた自分たちだけだったら絶対無理な現地の方との交流ができたのも、すごくいい思い出になっています。

 ちゃっかりデザートも。ライチのシャーベットだったかな。おいしかったけど、話に夢中すぎて、あまり覚えていません。

 翌日からまた撮影のお仕事だという森下さんをお引き止めしてしまって、気づけば夜11時。この旅のハイライトとも言える、素晴らしい1日でした。森下さん、本当にありがとうございました!!
 ホテルのサウナはとっくに閉まっていたので(今回、結局、ホテルヴァークナのサウナは一度も利用せず。そういえば、我々が午前中に探し求めていたサウナはまだオープンしていなかった疑惑が濃厚。ショップサイトにも詳細が出ていなかったし、森下さんもオープンしたという噂も耳にしていてない、とのこと。雑誌には「9月オープン」とか書いてあったんですけどね。そういうの、フィンランドではよくあるそうです)、バスタブのお湯にのんびり浸かって、深夜1時半、就寝。明日はアラビアファクトリー訪問の予定です。