タンペレムーミン美術館

Too2018-01-09

 12時半ぐらい、ムーミン美術館にやってきました。
 ムーミン像のある公園側から見ると、外観はこんな感じ。

 ここはもともとコンサートなどが行われていたホールで、入ってすぐ左手にミュージアムショップ、ショップのレジ兼用でチケットと軽食も販売する売店、レストランと続き、右手側にクローク、コンイロッカー、トイレ、そして美術館があります。

 チケットはフィンランドの美術館によくあるシール式ではなく、バーコードになりました。シールを記念にできないのはちょっと残念ですが、日時入りチケットも記念になるかな?

 ピッとかざして館内へ。ふしぎな旅の始まりです! エントランスではスナフキンを連想させる緑色のコスチュームに身を包んだスタッフが出迎えてくれて、ときには日本人スタッフの方が「ようこそ!」と言ってくださることも! もし、たまたまスタッフ不在だったら、ラックにある館内案内本を借りてください。各国の言葉が用意されていて、もちろん日本語もあります。

 入ってすぐのフォトスポット。ハッシュタグをつけてSNSに投稿するとミュージアムのアカウントが「いいね」してくれることも。館内は作品や著作権保護の観点から基本的に撮影NGですから、こういうスポットが用意されているのはうれしいですね。

 ということで、ここからは言葉での説明となります。まず、入り口付近に原画を使ったキャラクターの紹介があり、後は基本的に小説と絵本の刊行順に大きな表紙絵のパネルが置かれ、ストーリー紹介、原画、立体、音声による解説、本の一部の音読といった構成。案内本を片手に順にめぐるもよし、気のむくままに見ていくもよし。一冊一冊凝った展示なので、じっくり見ていくとけっこうな時間を要しますが、ぜひチェックしていただきたいのが音読の音声。フィンランド語、英語、ロシア語などがあり、スウェーデン語はトーベ・ヤンソン本人の声! そして日本語はムーミンかもめ食堂ファンなら思わずテンション上がるベルヴェットボイス♪ ストーリーごとに掲示されている原画は全点ではなく(キャラクター紹介で使っているものもあれば、各国で開催中の美術展に貸し出されているものもあるのではないかと)、あれがない!?とちょっと残念なこともありましたが、全体にとてもボリュームがあるので、見応えは十分です。また、特筆すべきはトゥーリッキ・ピエティラによる立体の数々。それはリニューアル前のムーミン谷博物館のときから大きな目玉で、現地に足を運ばないとなかなか見られないですし、初めて見たときはその数とクオリティと世界観に圧倒されましたが、今回、時間をかけてクリーニング&修復が施されました。たとえるならばパペットアニメの古い映像とデジタルリマスター的な感じ(そこまで新たに手は加えていないと思いますが、ぱっと鮮やかに、インパクトが増した、という意味で)。ペンッティ・エスイトラがつくった最初のムーミンハウス模型、トゥーティとトーベも加わってつくった巨大ムーミンハウスなども見やすく展示されています。うっかり見落としてしまったのですが、ムーミンハウスは内部が見られるCG映像もあったそうです。
 あまりの濃度にテンション上がりっぱなしで、お腹がすいてきました。お昼は同じ建物内にあるレストラン・トフトへ。このスペースは前回来たとき、ちょうどプレ展示に使われていた場所で、なんだか懐かしい。

 14時。ぎりぎりランチに間に合ったので、ホホ肉の煮込みとサーモンサラダをお願いしました。もう一品、スープランチがあったらしいのですが、すでに完売。煮込みはビュッフェ台に取りにいき、サラダは持ってきてくれるシステム。

 パンと野菜もご自由に〜。岩塩のかかったバターが妙においしくて、パンをばくばく食べました。

 サーモンサラダ。ボリューム満点! 今回、あまりちゃんと外食していないので、久しぶりに普通にちゃんとしたものを食べた気分です。

 後から(!)いろいろネット情報などを見たら、ここ、クッキー型がお土産にもらえるパンケーキなどのメニューもあったんですね……。まぁ、お腹がすいていたので、やむなし。ランチ、お手頃価格でおいしかったし!
 バーコードチケットは最初に入ってから4時間以内なら再入場自由。中にいる間は時間制限はないので、1日いることも可能です。
 前述のメイン展示以外の見どころとしては、現代アーティストがトーベ・ヤンソンの作品にインスパイアされてつくったというガラス玉の彗星オブジェやチューリッパの像、最新の技術を駆使した飛行おにの魔法のぼうし、雷で電気を発するニョロニョロなどの仕掛けがあります。また、随時変わる企画展と体験型のアトリエも。企画展はちょうどアトリエファウニやフィンレイソンのヴィンテージファブリックなど古いコラボ商品の展示で、初めて見るものもたくさんあり、またまたテンションアップ。そうそう、初めてといえば、今回の改装であらたに見つかったという、トーベたちが作品づくりのために用意した素材やスケッチなどの「こまごまコレクション」も必見です!
 アトリエではクリスマスから新年にかけて、ジンジャークッキーのデコレーションを開催中。16時までと言われていたので、行ってみると、スタッフの方々がその場でクッキーを焼いていて、いい匂い〜! 最初に手を洗うように指導され、ムーミン、ミイ、スナフキン、パパ、ママ、モランなどのなかから好きなクッキーを選び、準備されているアイシングでデコレーションします。

 わたしはおしゃれムーミン(笑)。相方はメイクが濃い感じのミイ。

 クッキーはその場で食べても、持ち帰っても、ツリーに飾ってもいい、とのこと。

 ツリーにはサンタ姿のスナフキンとか。

 自由なムーミンとか。

 黒いムーミンとか。

 日本からのお客さん、多いんでしょうね。ちなみにデコレーション体験はすべて無料。クッキーを何枚かもらった方の投稿も目にしましたが、物欲しそうにしたけど1つしかもらえず(笑)。その場では飲み物もないので、持ち帰りを希望したのですが、クローズ間際でアイシングが完全に乾いていないかも?ということで、紙皿にはさんで袋に入れてくれました。紙袋もムーミンショップのモノクロ原画のもので、サービス満点!

 お見事なムーミンハウスもありました!

 18時ぐらいでしょうか。さすがに疲れたので、その日は19時まで開いていましたが、ショップも気になるので、そろそろ出ることに。出入り口の先、建物の奥のほうに記念撮影スポットがあります。ここは入場しなくても見られるので、どうしても時間がない!という方はこことショップだけでも立ち寄ってみることをオススメ。もちろん、せっかくだから原画や作品を見ていただきたいですけど。

 世界のムーミン本のコーナーもあります。マグ本を発見して大喜び!

 昨日買ったマグを思わずチェック。そして、いやいやそれ今見なくていいでしょ!?と我に返る。

 以前はSNSで募集していた「ムーミン愛をシェア!」入賞写真が飾られていたところに、来場者の投稿写真が張り出されていました。

 ショップ。限定品はマグと同じ『たのしいムーミン一家』表紙絵のチョコレート、マグネット、大型ポストカードなどなど。図録があったので買ったのですが、すごーーーく重かった(汗)。あと、コーヒーと紅茶が新登場!というものの、コーヒーは見当たらなかったのでリーフティーを。ポスター2種と、ポストカードがいーっぱい。ポストカードは松屋ムーミンパペット展でも販売されていたので、タンペレ行く機会はないけど気になる〜という方は全国巡回中のパペット展をチェックしてみてください。

 このポストから投函すると特別な消印を押してもらえます。免税(枠を超えるぐらい買った)とは別にハガキと切手をお願いして、当然、原画柄の切手があると思ったら品切れとのこと(泣)。フィンランドの切手はムーミン以外もかわいいですが、ここはムーミン切手を使いたかったよねぇ。

 本日はここまで。スタッフの方がちょうど今、ソコスデパートでポップアップ展を開催中で、そちらは写真も自由に撮れるから、と教えてくださったので、行ってみることに。レストラントフトでスイーツやちゃんとしたディナーも食べたかったのですが、まだお腹いっぱい。後ろ髪引かれつつ、きっとまた来るよね!と心に誓って、ホールを後にしました。