出発は羽田発の早朝便/クルーヴハル旅行記5

前置きが長くなったけどそろそろ出発~と思ったけど、まだ続く前置き(笑)。

下書きに入れたままだったのを投稿します。

事前準備(不在届など)

ムーミンとトーベの著作と評伝を全部読んで行こう!と気合十分だったのですが、特に仕事が忙しかったわけでもないのに時間がスルスルと消えていって、気づけば直前。あ、予定外の大きな出来事としては、無人島に行くということで、相方が手術と短期の入院をしました(念のため、持病への対処として)。

健康診断を受けておく暇はなかったのですが、歯医者さんだけは行っておきました。あと、美容院。電気のきていないクルーヴハルではドライヤーも使えないので、手入れが楽になるようパーマをかけて、結べるぎりぎりの短さに切ってもらいました。

美容院で読みかけた新版『少女ソフィアの夏』。読了できず、持っていくことに。

あと、直前に、郵便局(集荷配達を担う本局)に不在届(郵便物だけでなく、ゆうパックも含め、期間中はすべて配達を止めてくれるのでとても便利。通常はどこの局でも手続きできるが、わたしは本名とペンネームと名前がふたつある上に、相方も別姓なので、本局に行けと言われてしまった)を出しに行った際、慣れない駐車場に車を入れた相方が微妙な高さの看板をくぐろうとして頭を強打するという事件も。

その顛末は相方がマンガにしたので、よかったらぜひそちらも見てやってください→

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スーツケースと空港までの移動

これ、どこかにダラダラ書いた気がするのですが、どこだったか忘れたので、繰り返しになるかもしれませんが、これまで海外旅行の際は空港までスーツケースを事前に送り、帰りも空港から家まで宅配を頼むのが基本でした。ただ、ひとりで成田からフィンランドに行った際に、相方が車で送ってくれて、それ以来、成田まで車で行って駐車場に停めておく、というパターンも。成田までの電車代+宅配と思えば、駐車場代とトントンな感じでした。

が、羽田だと電車代が1000円以下(リムジンだと+数百円)、所要時間も1時間程度なのに対し、長期なので駐車場代は高くつくので、SNSに広告が何度も上がってきたシェアタクシー(ニアミー)を予約してみました。初回キャンペーン価格で自宅まで来てくれるのにふたりで1万円以下。24時間以内に予約可否の返答が来るのですが、見事に予約不可。設定しておいた日時までに予約が可能になれば再度お知らせが来るとのこと。

数日前になって、これは無理だなと判断、切り換えてリムジンバスを予約しました。なんだかんだで荷造りがギリギリになり、空港までのスーツケース宅配は間に合わないかも?という事態に。スーツケースを3つ、宅配で送ると1万円ほどかかってしまうし、当日運ぶことにしましたが、問題は自宅からバス乗り場まで徒歩20分近くかかるということ。自分たちの車で運んで、駐車場に車を戻し、相方が徒歩でバス乗り場まで戻ってくるとなると、少なく見積もっても40分ほど早起きしないといけない。

少しでも楽したいので、バス乗り場までタクシーを予約しようとしたのですが、アプリだと予約はできても確約ではないらしい(予約時間になると募集がかかって、運がよければ名乗りをあげたタクシーが来てくれる。誰もいなければタクシーは来ない)。仕方なく、近隣のタクシー会社に電話をしまくりました。まず、電話がなかなかつながりません。細かいことは忘れたけど、何十分も待たされたり、通話が有料だったり。「その枠はすでに埋まっています」と何社か断られた挙げ句、「予約は前日のみ可能なので、前日の午前0時になったら掛けなおしてください」というタクシー会社が。何、その、オペレーターの負担も客の負担も大きい謎システム……。

結局、日付変わると同時に電話をかけ、何回かの話し中ののち、予約を取ることができて一安心。

飛行機も24時間前にオンラインチェックインで2列シートの並び席がキープできました。

8月8日、出発当日

朝3時起床。パン、ヨーグルト、冷蔵庫の残り物の野菜などを食べて、猫たちと別れを惜しむ。あああ、この子たちと離れるのだけはとても寂しい~。

うちの愛猫、コトミとテルオ

タクシーは予約の4時半少し前に来てくれて、バス乗り場まで、約10分、予約料金と早朝料金を加算して2000円ぐらい。こういうニーズはわりとあるらしく、慣れた感じで、スーツケース3個を後部トランクと助手席に積み込んでくれました(通常のセダンでも大丈夫だった)。

羽田着、機内へ

行きは順調で、予定より早い5時45分には羽田空港到着。まぁ、どう考えても早すぎたけど、羽田から海外は初めてだし、5月の韓国旅行で何かと焦ったので、早いに越したことはないかと。

日本の夏対応の薄いパンツから機内用のジャージに着替え、不要なものをスーツケースに入れて預け入れ。

早朝のせいか手荷物検査も出国手続きも混んでおらず、免税もお土産もあまりそそられず、搭乗ゲート近くでコーヒーを飲んで、7時50分に機内へ。

オマケ(猫のこと)

2021年にテルオ、2022年にコトミと2匹の猫と暮らし始めてから初めての長期旅行。年2~3回、最長で10日程度、海の小屋には行っていたので、留守番は初めてではなく、とても信頼できるシッターさんといつでも駆けつけてくれる友人たちもいます(鍵はキーボックスを用意)。ただ、時差があるので、何かあったときにすぐ対応できないのが不安で、ペットカメラ計5台(うちはやたらと部屋数が多く、猫たちもあちこち移動するため)と2台のフィーダー(自動給餌機)をスタンバイ。

フィーダーは前から使っているもので、朝の分はたくさんご飯をあげたから、旅行中の給餌プランをセットしておこうとリムジンバスのなかでアプリを立ち上げると、なんとオフライン! アプリとつながらないだけなのか、本体が起動していないのかも不明ですが、プランを設定していないので、このままではご飯が出ません。あわてて、早くも友人にSOS。さいわい仕事でそんなに遠くないところにいるとのことで、再起動をお願いしました。

気をもみながら、約13時間半のフライトに突入。有料でwifiを買うこともできましたが、確認以外にできることはないので、購入せず。

ヘルシンキに到着後、すぐにスマホを起動すると(ahamoなので追加料金なしで、最初の15日間はそのまま使用できる)、友人から復旧できたというメッセージが入っていました(ありがたいありがたい)。アプリをつないでみると無事につながって、時差を考えつつ、プランをセット。フィーダーに関してはその後は問題なく、シッターさんとやりとりしながら量の増減もできました。

大変だったのはペットカメラ。前から使っていた3000~5000円程度のもの+2000円ちょいのを3台買い足してちょっと前からテスト使用していたのですが、海外に出たせいなのかなんなのかアプリの仕様が変わっていて、録画が確認できないだけでなく、しょっちゅうオフラインになってしまいます。クラウド契約せよ!としつこく言ってくるので、旅行中だけでもと課金しようとしたのに、海外にいるせいか決済ができず、何度試してもうまくいきません。リアルタイムでたまたまオンラインであれば見られるけど、どこにも映っていないと不安に~。まぁ、国内だと旅行中もしょっちゅうカメラ見ちゃうので、かえってよかったとも言えますが、時間があるとき、気になったときに確認ができないのはとてもストレスでした。

シッターさんは隔日でお願いしていて、合間に友人も様子を見に行ってくれて、結果的には病気もせず、ちゃんとご飯食べてトイレも順調。ただ、人間たちは寂しくて、いつもだったらいつまでも旅行が続けばいいのに、ずっとフィンランドにいたい!と思うのですが、今回は「早くテルコトに会いたい!」と帰宅が待ち遠しい一面もありました。

無人島ならではの準備(主にモバイルバッテリーの話)/クルーヴハル旅行記5

クルーヴハルには水も電気もありません。水道だけでなく、井戸もないし、発電システムもなし。トーベとトゥーティが暮らしていた時代には蓄電池と緊急用の無線があったそうです。今はスマホの電波は届く(wi-fiはない)のですが、電源がないので、充電が尽きたら終わり。モバイルバッテリーを多めに持っていくといい、というアドバイスがありました。

モバイルバッテリー5個

そこでまず考えたのが、ソーラーパネル。登山系チューバーさんがリュックにズラッと掛けているようなやつ。試しにB5ぐらいの小さい1000円以下のを買ってみたのですが、蓄電ではないので、充電したいスマホなどをつなぎっぱなしにしておく必要があります。スマホはあまり直射日光に当てたくないし、なかなか難しい。電力が貯まっている気配はあるものの、1%も増えない。

続いて、ソーラー型のモバイルバッテリー。これはライト機能もついていて、ソーラーが役に立たなくてもフル充電していけば充電池として使えるので2個購入。商品にもよると思うのですが、安物を買ってしまったため、記載ほどの容量がなく、ソーラーもほとんど充電できている様子がなかったので、これは失敗。とはいえ、軽量で安価ですから、国内キャンプなどで予備としてソーラー充電もしたいというケースにはいいかもしれません。

↓こんな感じのやつ。

最終的にとても頼りになったのが、大容量タイプ。通常のコンセントからの充電、ソーラー、手回しもついているので日差しが弱くても安心。

下調べ不足でうっかり60000mAh超のものを買ってしまったのですが、航空会社によって違いはあるものの、通称は手荷物として飛行機に持ち込めるのは160Wh=43,243mAh以下をひとりあたり2個まで、という規定が多いそうです。行きは手荷物で、大容量1、ソーラー2、ふだん持ち歩いている10000~20000程度のものを2個持ち込んだのですが、特にひっかかりませんでした。

ただ、帰りは不安だったので、大容量は現地の友人に引き取ってもらい、ソーラーは使い切って空っぽだしと気が緩んで、スーツケースから出して手荷物にまわすのを失念。そしたら、スーツケースに赤いテープが貼ってあって、バッテリーが没収されていました。おそらく返却希望の連絡先などを書いたレターが入っていましたが、わざわざ手続きするほどのものでもないので放置。ルールを理解してなくて、お手数おかけして申し訳なかったです。

今後、海外旅行で電源がない場所に行くことは少ないと思うのですが、災害用に40000以下のものを買い直そうと思っています。容量が大きいと重くなるので、今回持参したものは約750gとかなりの重量。また、試しに手回しもやってみましたが、回しにくくはないものの、音がうるさいので、本当に必要にせまられなければやらないかな、という感じ。ちなみにソーラーでこの容量をフル充電するには1カ月近く太陽に当て続ける必要があるらしく、あまり現実的ではなさそうです。

今回、結果的にとてもラッキーだったのは、直前に2年ほど使ったスマホの画面に緑色の線が現れて、買い換えを余儀なくされたこと。相方が「一生に一度の旅行に行くんだからケチるな!」と言ってくれて、最新の上位機種(最上位、ではない)にしたので、電池持ちがとてもよく、カメラの性能も上がっていました。ただ、スマホをカメラとしても使うので、電池切れが本当に心配で。リスクを振り分ける意味で、ミラーレス一眼(予備電池2個)、コンデジ(充電忘れてて使えなかった)、GoProも持参しました。

トゥーティの机の横の窓辺に無粋に並ぶモバイルバッテリー。

画像手前の白い小さなのは景品でもらったソーラー充電式のライト。ソーラーのみなのにそこそこ明るく、重宝しました。

ヘッドライトと電池

トイレが外なので、ヘッドライト必須。夏至前後なら真夜中でもほんのり明るかったかもしれないのですが、8月後半は日没が午後9時半頃、深夜には真っ暗になっていました。

ヘッドライトは充電池式のパワーのあるやつ(重い、充電できない)と、ボタン電池のオシャレな小型のもの(暗すぎる)しかなくて、現地でも買える通常の電池で軽量のものを購入。単4電池2本で、本体34g。なんとたったの763円。軽いのでずり落ちてこないし、読書にも使いやすく、点滅などの機能がないからシンプルで使いやすい。

電池は予備で2セット持っていきましたが、入れていった分で足りました。

ベッドリネン、タオルなど

以前、ラップランドのコテージに泊まったときもリネンとタオルは含まれていなかったのですが、追加料金でお願いすることができました。クルーヴハルにはそんなサービスはなさそうだったので、友人に借りるか、ペッリンゲの宿にお願いするか考えたのですが、トルコタオル(ハマムタオル)を持っていくことにしました。75×180センチぐらいあればシーツとして使えますし、肌寒いときのブランケット代わりにも、サウナあがりに巻いたり、レジャーシートとして敷いたり、いろいろ使えそう。軽くて乾きやすいほうがいいので、コットンで安いものをチョイス。

↓こういうやつ。いろいろあります。

が、途中で、クルーヴハルの布団はカビ臭いらしいという情報が入り、自分たちが汚す心配だけでなく身を守る必要があるのでは?と思って、枕カバーが一体になっているインナーシュラフも買うことにしました。

フリースと迷ったのですが、メールに「寝袋は暑いかもしれません」と書いてあったので、夏用に。意外に暑かったのでフリースにしなくて正解でした。買ったのは封筒型で、入り口から横の途中までファスナーが開くタイプ。↓みたいに足先も開くほうが夏向きかもしれません。1000円ぐらいでいろいろあります。

機内用グッズ

ついでに飛行機や移動時に使ったものもメモしておきます。

友人がオススメしていて真似して買ったH型のネックピロー。それまでU型を使っていたのですが、膨らませるのも畳むのも手間なので、簡単に空気出し入れできるものに。

これもいろいろあって迷うので、友人と同じ↓にしました。肌触りもよくて、わたしはフードも使いました。完全に暗くはならないけど、機内が消灯中ならこれで十分。

前にひとつだけ買って使っていなかったフットレストも持参。機体によっては使えないとか迷惑になるとの声もありますが、今回は行きが2列シート、帰りが中央の席だったので、相方が活用。軽量だし、次回は自分のも買おうと思います。

ずーっと写真の整理をしているのですが、8000枚ぐらいあって、バックアップを取るだけで何日もかかっています。疲れたので、推敲してないけど公開しちゃいますー。

夏のフィンランド服装と持ち物/クルーヴハル旅行記4

今回の服装、持っていったもの、役に立ったもの、不要だったものを記録しておきます。

昨日書いたデータが保存できていなくて、早くもやる気を失っていますが、気を取り直して。

クルーヴハル用のあれこれはまた改めて、まずは基本のフィンランド旅行のことを。

フィンランドの青い空と緑の木々。

今年のフィンランドは意外に暑かった~。

フィンランドの夏は寒い

これまで3回訪れた夏のフィンランドで、暑い!と半袖になったのは2007年8月初めのスオメンリンナと2014年6月末のヘルシンキプライド。日差しは熱いけれど、日が陰ると寒く、2014年は長いパレードの列を追いかけ、終わってからは公園でダラダラしていたら相方がひどい風邪をひきました。

今回は8月後半。クルーヴハルの朝は冷え込み、ストーブを焚いた、という話も聞いていたので、寒さ対策に重点を置きました。

  • ライトダウン△ 機内にも持ち込んだが使わず。なくてもよかったかも。
  • コート△ わたしはゴアテックスのロングコート、相方はジャケット。12年ほど前に買った相方のHHのジャケットのコーティング部分が崩壊していることが発覚。事前に確認しておくべきだった。相方は寒がりなので、リサイクルセンターの無料コーナーで綿入りのジャンパーをゲット。友人がレインコートと、ボアのガウンをくれたので、フリース+レインコートでも乗り切れたかもしれない。
  • フリース◎ ユニクロ×マリメッコの冬コラボの薄手キッズフリース。これはとても重宝した。しれっとまた再版しているので、買い足したい。
  • エアリズムUVパーカー〇 日本国内~暑い日の羽織りに。
  • 厚手のジャージズボン◎ 機内でも着用(機内では上は長袖Tシャツ+フリース)。島でも基本、これのみで過ごした。
  • 薄手のネルパン、ドレープストレートパンツ(フルレングスのリラコみたいなやつ)〇 島の室内が意外に暑かったので、パジャマ兼部屋着はネルパン。友人宅でのパジャマはストレートパンツ。相方は寒がりなので、薄手のジャージ。
  • コットン長袖Tシャツ、半袖Tシャツ◎ 各3~4枚ぐらい、1枚はパジャマに、あとは組み合わせて着回し。相方はエリアズムの肌着みたいなやつで調整、わたしはブラトップのゴムありゴムなし(機内とか)を使い分け。
  • ソフトニットフリースクルーネックT△ 相方は着てた。わたしは着なかった。
  • ノースリーブワンピとシャツワンピ+デニムレギンス〇 いらないかなと思ったけど、人と会うときに活用。レギンスはTシャツと合わせても重宝した。
  • ワークパンツ◎ 相方のボトムはワークマンのポケットいっぱいの作業ズボン。わたしもサマーコテージやペッリンゲの行き来にはワークパンツを着用。汚れがあまり気にならないのがよかった。厚手だが、意外に乾きも早い。

  • リラコ× サウナあがりに着るかなと思ったが、まったく着なかった。

結果的に、今年の夏は暑かったです。猛暑の日本から行ったので、快適で過ごしやすかった。気温は13~30度、平均22~25度ぐらい。備えをしていったこともあって、寒い!と思ったのはクルーヴハルの強風の朝晩に外トイレに行くときぐらいでした。

 

靴とカバン

  • 靴はすごく迷って、グリップの効いたトレッキングシューズと、クロックス的なやつ、薄くて軽いルームシューズ(友人宅室内用)、フィンランドの厚手の毛糸の靴下(島の室内用)。サウナあがりもクロックスで対応できると思ったが、やはり外履きとサウナサンダルは分けたほうがよかった。次回はスリコのサンダルを持っていく。
  • スーツケース3個。2個の予定だったが1つがお土産、1つが食料(お土産含む)で埋まり、3個に。古いものを向こうで処分してくるつもりが食料で埋まり、帰国時はスーツケース3個+ボストンに増えて帰ってきた。向こうで買えばいいと持っていかなかったけど、ファスナーで閉じられるIKEAバッグ的な大きな袋はあったほうが安心。向こうでの移動時も、スーパーでムーミンバッグ買えばいいやと思っていたら全然おさまらず、巨大IKEAブルーバッグ的なものを友人に借りた。
  • サブバッグは無印の軽量折りたたみボストンを機内用に。ふだんはムーミンのトラベルリュック。背中のポケットに貴重品、スマホはストラップで掛けていたので、サコッシュは使わず。相方はスーザンベルのフォッダブルリュック。

 

財布とお金

財布は無印のポリエステルダブルファスナーケースにしました。

カードはメインのセゾンカードと、タッチ決済可能な楽天カード。保険付帯カードを作るか迷ったものの、旅行保険に加入したので、手持ちのカードで。

保険はこれまで損保ジャパン新海外旅行保険OFFを使っていたのですが、期間が長くて高額なので、いろいろ検索してエイチ・エス損保の「たびとも」 をチョイス。ロスバゲや遅延のオプションをつけて、家族プランで2人分17480円。

今回、現金を使ったのはヒエタラハティのフリーマーケットとペッリンゲのマーケットだけでした。ペッリンゲはカードが使えるところも多かったのですが、おばあちゃんが出しているお店などは使えないところも。フリマでは55ユーロと提示されて、50しか持ってない!みたいな交渉も楽しみつつ。あと、クルーヴハルへの船もなぜか現金払いでした。

ユーロは前回の残りも少しあったのですが、お土産を運んでユーロで払っていただいた分もあったので、両替はせず。

フリーマーケットには現金が必要!

 

航空券と宿/クルーヴハル旅行記3

お金のことをまとめておきます。

 

クルーヴハル滞在は1週間大人2名で800ユーロ(2024年現在)。含まれているのは薪(=暖房、サウナ)、ガス調理ストーブ、布団、枕、食器、調理器具など。含まれていないのは水、ベッドリネン、タオル、食品など。この金額は以前はもう少し低かったそうです。

交通費も別途で、最寄りのペッリンゲから島までのボートは指定業者に頼むと往復180ユーロ。以前は船代200と聞いていて、値上がりしたら300とかかなと予想していたので、意外とお手頃。後から考えると、行きは滞在者と協会スタッフ、操縦士と副操縦士が乗っていき、帰りは前の滞在者を連れて戻る(我々の迎えの船には次の滞在者が乗って来る)。つまりチャーターとはいえシェア便で、両者から代金を取っているわけなので、その分、お得価格だったのかもしれません。

 

クルーヴハルの最寄りの町はペッリンゲ(フィンランド語ではペリンキ)で、住所の区分上はポルヴォー。ヘルシンキを拠点に考えるとポルヴォーまではバスで1時間程度。わたしも2度ほど行ったことがあって、古い町並みが素敵なところです。

そこからペッリンゲまでは一応、バスがあるのですが、通学用のため、朝夕1本とか週末は運行がないとか、かなり不便。途中、筏のような動く橋のようなフェリーで対岸に渡してもらう箇所があり、鉄道は走っていません(筏フェリーについてはこちらがわかりやすいです)。

 

宿泊代を送金してクルーヴハルが確定したところで、航空券を検索。……高い、高すぎる。2名で50~60万円。前後に久しぶりのフィンランドも楽しみたいから、さらにホテル代もかかります。フリーズしてしまい、しばし様子を見ることにしました。

 

4月に入り、「お得な期間限定オファー」メールが舞い込むようになって、再度検索してみると発着の組み合わせ日によってはかなり価格が安定してきていました。いろいろ試し、今回は自宅からより近い羽田発着で、ムーミンの日(8月9日)のぎりぎりに到着、クルーヴハルから戻って3泊(海が荒れると予定日に戻れない可能性があり、食料を多めに持っていくこと、海外からの場合は当日の帰国便は避けるように、との注意書きがありました)というスケジュールで確定。

問題は、安さ優先で選んだので、出発が朝8時25分。その時点では前泊してもいいしな~なんて思っていたのですが、ホテルも激高だったり空室なかったりで結局早起きするハメになり、早朝便を取った自分の正気を疑いました。

 

行きは朝8時25分発→15時40分ヘルシンキ着、所要時間 13時間15分。帰りは17時40分ヘルシンキ発→日付変わって翌羽田着、14時間15分。予約クラスZ、座席指定不可で、208,000円+税・燃油特別付加等賃147,920円=355,920円(大人2名)。夏はそもそも高いので、まぁ、仕方ないかな、という感じ。

 

宿の検索も始めましたが、長期なので通常のホテルは高すぎるし、アパートメントやBnBでもそこそこかかる。友人が「サマーハウスに行こう!」と言ってくれていてそれがいつになるのか、クルーヴハルに行っている間のスーツケースの置き場、島に延泊になった場合の対応など、考慮しなければならない要素が多すぎて、お手上げ状態。

友人の家には以前ひとりで何泊かさせてもらったことがあって、そのときは一時的に娘さんがベッドを空けてくれていたのですが、彼女ももうティーンエイジャーだし、今回はうちもふたりで長期なのでそこまでお世話になるわけにも……。

 

そうこうするうちに6月になり、さすがにいろいろ決めないとと思っていた矢先、長く闘病中だった友人のお父さんの訃報らしきSNS投稿が目に飛び込んできました。言葉は通じないけれどいつも優しく接してくれて、「フィンランドのお父さん」と慕っていた人。久しぶりに会えるのをとても楽しみしていたのに。少し時間を置いてお悔やみのメッセージを送ると、「彼の部屋が空っぽだから、よかったらそこに泊まって」という返信が。わたし自身、3年前に父を亡くし、帰省の際は父の部屋に泊まるようになって、最初はためらっていたのですが、それもひとつの供養というか、母にとっても気持ちの切り換えにつながるようだったので、友人の申し出をありがたくお受けすることにしました。

 

友人のお世話になると決めたことが、今回の旅をさらにスペシャルなものにしてくれました。

ムーミントーベ・ヤンソン、ペッリンゲにとても詳しい別の友人が、島に行く前にいっしょにペッリンゲまで行ってくれることになり、おすすめの宿を3泊予約。それ以外はヘルシンキ近くの友人の家を拠点に、あまり遠出はせずに、クルーヴハルを中心とした旅のプランが見えてきました。

クルーヴハルへの道/クルーヴハル旅行記2

次にクルーヴハルのことが具体的に浮上したのは2019年2月。ある映画の試写に行ったら満員で入れず、フィンランド好き仲間の写真家の方とばったりお会いしてお茶した際に「クルーヴハルに行ってみませんか?」という話になったのです。

 

トーベとトゥーティは島での滞在を断念したのち、地元ペッリンゲに小屋を寄贈しました。現在は 6 月末~8月最終週+9 月第1週までの約2カ月、アーティスト向けのレンタルウィークとして週貸しされています。7月の第30週に1週間だけオープンハウスウィークがあり、その期間は誰でも島を訪れることが可能(日本からもツアーが組まれていますし、現地の日帰りツアーや個人で船をチャーターすることもできます)。

 

ちょうど1~2月がレンタルウィークのエントリー時期。問い合わせのメールなどのやりとりを始めたところで、写真家の方が「もしかしてパートナーさんといっしょに行きたいですか?」と聞いてくれました。言われてみれば、トーベとトゥーティがふたりで暮らした島にパートナーと行けるとしたらそれほどうれしいことはありません。かつてはトーベの母ハムと3人(+猫のプシプシーナ)で滞在していたのですから、スペース的には可能なはず。ところが、現在は「宿泊していいのは大人2名まで」とルールが厳格化されており、わたしではなく写真家の方の名義でエントリーしてもらうことにしました。

その後、2020年からはコロナで旅行が困難になり、2023年にふと思い立って問い合わせをしてみたのですが、すでにエントリーと選考期間が終了していました。

 

満を持しての今年2024年。2月末までに応募書類を英語で作成し、ペッリンゲ遺産協会に送付。ご興味のある方はサイトを直接ご確認いただければと思いますが、必要な資格などは特に明記されていません。「主にアーティストのためのレジデンス」「個人使用のみ」とあるだけで、求められている条件に自分たちが該当しているのか、わかりませんでした。わたしはアーティストではなく、パートナーもアートを生業にしているわけではありませんが、ふたりで猫漫画を描いていること、ライターとしての履歴、仕事内容、ムーミンやトーベとトゥーティ、クルーヴハルへの憧れも綴りました。

書類を作りながら思ったのは、わたしはもちろんムーミンとトーベの大ファンではあるけれど、トーベとトゥーティの暮らしを追体験したり、偉大なアーティストの秘密の一端を探ったりしたいわけではなく、その地で自分が何を感じるかを大切にしたい、ということでした。それをもとに何をするという具体的なプランや寄稿先が決まっているわけでもなく、ただ、1週間過ごして得たもの、貴重な経験とクルーヴハルを含むペッリンゲを魅力を多くの人に伝えたい。そのあたりの気持ちをそのまま素直に書きました。

ムーミンをテーマに取材でフィンランドをまわったとき、クルーヴハル行きだけが実現せず、長年の夢として残っていること。ツアーで短時間訪れるのではなく、じっくりと、できれば自分たちだけで島と向き合いたいということ。書けることはすべて書いて、手応えはあったし、やれることはやったからこれで落ちたら仕方がないなという感じでした。

 

少し難しいのは、クルーヴハルおよび周辺の地域は自然保護区にあり、観光客を呼び込みたい一方で、歴史的価値のあるトーベたちの残したものや環境を守らなければならないという側面もある、という点。クルーヴハルで撮影した写真や動画、文章や絵などの創作物は個人の作品として発表することはできますが、商業的に使用する場合は許諾と使用料が必要になります。どこまでがOKでどこからがNGなのかは事前にも確認をしたのですが、明確な線引きはしづらいようでした。

ですから、これからいろいろ書くことが他の方の参考になればいいなと思いますが、こうやったら行けるよ、行ってみて!というガイドにはしない/できない、ということを先にお伝えしておきます。

 

書類を送ってから約1カ月。4月には全員に返事が来るとのことだったのですが、3月末、たまたま原宿にフィンランドから来日したアーティストの方々の展示を観にいく前にハンバーガーを食べていたとき、メールが届きました。そこにはわたしたちが滞在できる期間、代金の振込先と期日、船をチャーターする場合の依頼先などがわかりやすく書いてありました。他にも、持っていくべきもの、あるとよいもの、してはいけないこと等。

実は船のチャーターがひとつの難関で、以前は船の持ち主に直接電話で交渉すると言われていたため、ハードル高すぎる~と二の足を踏んでいたのですが、窓口がはっきりしていてメールで頼めると知ってとてもほっとしました。

選考理由や条件などは何も書いてなかったので、なぜ選んでもらえたのかは今も不明です。強いていうなら、8月後半は日照時間が短くなって寒さが強まり、海が荒れる可能性が高く、フィンランド人の多くは仕事に戻るため、7月に比べると希望者が少ないということ、わたしたちが島ではないけれど海のそばに小屋を持っていて限られた食品などで生活することに慣れていること、あとは熱い意気込みが伝わったのかな、と。

 

準備期間は約4カ月。ムーミンとトーベの本を全部読み返して、持っていくものの綿密なリストを作って、そうだ英会話のブラッシュアップもしないと……。前後にはどこに行こうか、ホテルはどうしようか、誰と会おうか。その時点では時間が十分あると思っていました。

クルーヴハルへの遠い道のり/クルーヴハル旅行記1

どこに書こうか迷ったのですが、拡散よりも個人的な記録が目的なので、古巣に戻ってきました。2年ぶりの更新! 前の旅日記も放置したままのような気がするのですが、ゆるっとおつきあいいただければさいわい。

 

2024年8月8日から日付変わって30日まで、フィンランドに行ってきました。2019年12月に行ったきり、コロナを経て、ロシア上空を飛べなくなってから初めてのフィンランド。目的はトーベ・ヤンソンとパートナーのトゥーリッキ・ピエティラが1964-92年の間、夏を過ごした島に1週間滞在するため。

 

話は2007年、初めてフィンランドに行った夏にさかのぼります。

フィンランドに行きたい、行けるのかもと最初に思ったのは、2000年前後、短大を卒業した頃。ちょうど平成アニメこと『楽しいムーミン一家』が人気を集め、ツアーが企画されたのでした(雑誌『MOE』にも同作のキャラクターデザイン、原画などを手がけた名倉靖博さんと訪ねるフィンランドの記事があったことを記憶しています)。しかし、社会に出たばかりのわたしにはあまりにもツアー代金が高額でした。後輩が申し込んだと聞いて、すごくうらやましかったのですが、催行人数に達せず、ツアーは中止になってしまったとか。

それから折に触れ、フィンランドに行きたい!という気持ちは逃避願望のように浮上したのですが、2007年、春にパートナーの父が亡くなった年、これはもう実現しなければ!と急に思い立ち、プランを練り始めました。

2005年、ムーミン作品の出版から60年にあたる「ムーミン60」の年、トーベの誕生日8月9日を「ムーミンの日」とするイベントが日本で開催。盛り上がる日本の様子をフィンランド国営放送が取材することとなり、ムーミン公式サイトで取材の呼びかけがありました。たまたま引っ越したばかりで、家が片づいていて、意外にたくさんのムーミングッズを持っていることを実感していたところだったのでエントリーしてみると、取材チームがうちにやってくることに。このとき、当時のムーミン公式サイトを運営している方と知り合い、2007年にフィンランド行きを決意したとき、相談に乗っていただくことができました。

それまで海外旅行といえば旅行会社が企画するパックツアーに参加したことしかなかった(正確には弟が住んでいたアメリカ訪問だけはフリープランを組んでもらった)のに、検索をしているうちに航空券はフィンエアーで取れるし、ホテルもネット予約可能だと気づき、どうせなら取材という形にすれば通常は行けないようなところもまわるし、多少のギャラも得られるのではないかと思いつきました。ツテのある出版社をいくつかあたり、タイアップなども打診したのですが、結局、長く仕事をしてきた『テレビブロス』に記事を掲載してもらえることに。

このときの旅行記もこのブログに書いていて、このあたりからリアルタイム投稿と帰国後のレポートなどを読むことができます。

ヘルシンキから始まり、タンペレムーミン谷博物館(当時)、ナーンタリのムーミンワールドをめぐる、ムーミンツアー。ハイライトはなんといっても公式サイト経由でアポを取ることができたトーベ・ヤンソンのアトリエ訪問! ヘルシンキのトーベのアトリエは観光客には公開されておらず、最近は取材もあまり入れていないようなので、本当にラッキーでした。もう一カ所、夏を過ごした島も当然候補に入っていたものの、公式サイトの方がフィンランド在住の森下圭子さんに打診してくださったところ、最寄りの町までの交通の便が悪く、島に行くには船をチャーターせねばならず、天候が悪いと必ず行ける/戻れるとは限らないため、数日のゆとりが必要、また、森下さんは別件が入っており、コーディネートをお願いするのは難しい、とのこと。ハードルが高すぎるといったん諦めたのでした。

テスト

スマホから更新のテスト。

インスタやツイッターをフォローしてくださっている方、FBでつながっている方はご存じかと思いますが、すっかりムーミンより猫を愛でる人になっております。

輝男(テルオ)、うちにやってきて約360日。

寿美(コトミ)、約90日。

どちらも海の小屋の近くからさらってきました。
そんな感じでのんびり元気にやっております。
たまに更新するかもしれないので、たまーにのぞいてみてくださいね♪