航空券と宿/クルーヴハル旅行記3

お金のことをまとめておきます。

 

クルーヴハル滞在は1週間大人2名で800ユーロ(2024年現在)。含まれているのは薪(=暖房、サウナ)、ガス調理ストーブ、布団、枕、食器、調理器具など。含まれていないのは水、ベッドリネン、タオル、食品など。この金額は以前はもう少し低かったそうです。

交通費も別途で、最寄りのペッリンゲから島までのボートは指定業者に頼むと往復180ユーロ。以前は船代200と聞いていて、値上がりしたら300とかかなと予想していたので、意外とお手頃。後から考えると、行きは滞在者と協会スタッフ、操縦士と副操縦士が乗っていき、帰りは前の滞在者を連れて戻る(我々の迎えの船には次の滞在者が乗って来る)。つまりチャーターとはいえシェア便で、両者から代金を取っているわけなので、その分、お得価格だったのかもしれません。

 

クルーヴハルの最寄りの町はペッリンゲ(フィンランド語ではペリンキ)で、住所の区分上はポルヴォー。ヘルシンキを拠点に考えるとポルヴォーまではバスで1時間程度。わたしも2度ほど行ったことがあって、古い町並みが素敵なところです。

そこからペッリンゲまでは一応、バスがあるのですが、通学用のため、朝夕1本とか週末は運行がないとか、かなり不便。途中、筏のような動く橋のようなフェリーで対岸に渡してもらう箇所があり、鉄道は走っていません(筏フェリーについてはこちらがわかりやすいです)。

 

宿泊代を送金してクルーヴハルが確定したところで、航空券を検索。……高い、高すぎる。2名で50~60万円。前後に久しぶりのフィンランドも楽しみたいから、さらにホテル代もかかります。フリーズしてしまい、しばし様子を見ることにしました。

 

4月に入り、「お得な期間限定オファー」メールが舞い込むようになって、再度検索してみると発着の組み合わせ日によってはかなり価格が安定してきていました。いろいろ試し、今回は自宅からより近い羽田発着で、ムーミンの日(8月9日)のぎりぎりに到着、クルーヴハルから戻って3泊(海が荒れると予定日に戻れない可能性があり、食料を多めに持っていくこと、海外からの場合は当日の帰国便は避けるように、との注意書きがありました)というスケジュールで確定。

問題は、安さ優先で選んだので、出発が朝8時25分。その時点では前泊してもいいしな~なんて思っていたのですが、ホテルも激高だったり空室なかったりで結局早起きするハメになり、早朝便を取った自分の正気を疑いました。

 

行きは朝8時25分発→15時40分ヘルシンキ着、所要時間 13時間15分。帰りは17時40分ヘルシンキ発→日付変わって翌羽田着、14時間15分。予約クラスZ、座席指定不可で、208,000円+税・燃油特別付加等賃147,920円=355,920円(大人2名)。夏はそもそも高いので、まぁ、仕方ないかな、という感じ。

 

宿の検索も始めましたが、長期なので通常のホテルは高すぎるし、アパートメントやBnBでもそこそこかかる。友人が「サマーハウスに行こう!」と言ってくれていてそれがいつになるのか、クルーヴハルに行っている間のスーツケースの置き場、島に延泊になった場合の対応など、考慮しなければならない要素が多すぎて、お手上げ状態。

友人の家には以前ひとりで何泊かさせてもらったことがあって、そのときは一時的に娘さんがベッドを空けてくれていたのですが、彼女ももうティーンエイジャーだし、今回はうちもふたりで長期なのでそこまでお世話になるわけにも……。

 

そうこうするうちに6月になり、さすがにいろいろ決めないとと思っていた矢先、長く闘病中だった友人のお父さんの訃報らしきSNS投稿が目に飛び込んできました。言葉は通じないけれどいつも優しく接してくれて、「フィンランドのお父さん」と慕っていた人。久しぶりに会えるのをとても楽しみしていたのに。少し時間を置いてお悔やみのメッセージを送ると、「彼の部屋が空っぽだから、よかったらそこに泊まって」という返信が。わたし自身、3年前に父を亡くし、帰省の際は父の部屋に泊まるようになって、最初はためらっていたのですが、それもひとつの供養というか、母にとっても気持ちの切り換えにつながるようだったので、友人の申し出をありがたくお受けすることにしました。

 

友人のお世話になると決めたことが、今回の旅をさらにスペシャルなものにしてくれました。

ムーミントーベ・ヤンソン、ペッリンゲにとても詳しい別の友人が、島に行く前にいっしょにペッリンゲまで行ってくれることになり、おすすめの宿を3泊予約。それ以外はヘルシンキ近くの友人の家を拠点に、あまり遠出はせずに、クルーヴハルを中心とした旅のプランが見えてきました。