『ギャルサー』

 自堕落な連休最後の日曜日。やっと録画がたまりにたまった『ギャルサー』を消化しました。寒いだろうなぁと覚悟していたのですが、ところがどっこい、意外にツボでした♪
 ギャルからおっさん呼ばわりされてる藤木直人、けして芝居がうまいとは言い切れませんが、ほぼ完璧なルックス!!とは言い切ってよい気がします。で、ひそかに『ブスの瞳に恋してる』の主人公は藤木直人がやればよかったのに……と思っている次第。稲垣ゴローって、とても有名なアイドルグループの一員であるという底上げ目くらまし効果を剥いで、ひとりの俳優として見ると、けっして万人が認める美形ではないし、動きは鈍いし、コメディセンスもないし……。というか、「二枚目のゴローちゃんがコメディに挑戦!」ってことなんでしょうけど、あの走り方はどーみてもコメディアンだし、笑いをとろうとコビてる感じも見え見え。
 その点、藤木直人はコメディ向きではないところが、かえってオカシイ。本人は淡々としてて、イジられ上手、という立ち位置は仲間由紀恵と共通するものがあるように思いました。所属事務所が小劇団系のマネジメントもしているので、生瀬勝久古田新太といった、もう出てるだけで高得点!な共演者が脇をがっちり固めてくれているのもラッキー。さらに欲を言えば、大人計画の役者も何人かほしかったところですが、それはさすがに欲張りすぎ。温水洋一村松利史佐藤隆太までいるんだから、十分満足です、はい。(ゲストに高田聖子!とか期待しちゃってますが)。
 いまさらですが、ストーリーのほうはアリゾナからきたカウボーイが、イモコという少女を探して渋谷のギャルサークルと関わっていく、という、めちゃくちゃな設定。常識にとらわれずに若者を導いていくパターンとしては、『ごくせん』や『女王の教室』を連想しました……ってよく考えたら、日本テレビの土曜日のドラマ枠って、まさにその系統なんじゃん! ギャルや町内会の人々や警官まで、やたらと人海戦術なのも学園モノの変形だと考えれば納得〜。
 基本がとてもバカバカしい設定なので、あまりシリアスな場面の割合を増やさず、笑いのなかにピリッとアクセント、ぐらいのバランスで、ぜひ!


 しかし、『てるてるあした』の思ったほどスムーズに話が転がっていかないうえ、『富豪刑事デラックス』『クロサギ』『弁護士のくず』も60〜70点ぐらいの出来(あくまでも私見、です)。意外におもしろく見ているのは『医龍』と『プリマダム』ですが、まさか今クールでいちばん楽しみなのは『ギャルサー』なのか!? マジで?