フィンランドが出てくる小説

Too2013-10-19

 リトルミイスナフキンノート→ノル森→そういえば「色彩をなんちゃらのなんちゃら」読んだけど、ブログに書いてなかったなぁ、と思い出しました。本について書くのってちょっと身構えちゃうんですよね、「お仕事」っぽくて(笑)!
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

 まだお読みでない方もいらっしゃると思うので、さらりと。ボリュームから言っても前作『1Q84』より小品です。前半がまだるっこしいわりに、オチは「はっ?」って感じですが、謎解きっぽい楽しみ方もあると思います。(紀行本ではないし、わざとだと思うけど)フィンランドの描写はあまりビビッドではなく、「ああ、あの場所ね!」的な楽しみ方は(わたしは)あまりできませんでした。ヘルシンキからハメーンリンナへもレンタカー移動だしなぁ(笑)。ラブシーンの描写が相変わらず……で、悪夢にうなされたことを告白しておきます。ちなみに、この作者の本はほぼ全部読んでいますが、『ノルウェイの森』はキライです。本作はおもしろく読んだけど、書きたくて書いたというよりは必要に迫られ書いた作品というような印象が残りました(勝手な感想ですが)。
 フィンランドの描写が楽しめる小説といえば、フィンランドの作家によるミステリ作品『雪の女』がすっごくおもしろかったです。
↓すでに古本も出てるので、ぜひ!

 地名が出てくるたびにワクワク(笑)。ああ、あの通り、あの公園、てな感じで、旅で見た風景が浮かんでくるというか。
 ミステリとしても破綻なく、引き込まれて読みましたが、陰惨な描写もあるので、そういうのが苦手な方にはおすすめしません。キャロル・オコンネルとかパトリシア・コーンウェルあたりが好きな方なら楽勝だと思います。
↓新刊『氷の娘』が出てることをツイッターで知って早速手配。これから読みます!