サーリセルカ

Too2011-02-25

 日曜ということもあってイナリからサーリセルカ行きのバスが7時の次は12時(笑)。7時に乗るのはしんどいので、イナリでのんびりを選択して、朝8時に起床。朝御飯前に散歩に行きました。朝の気温はマイナス19度!

 昨夜、雪が降ったので、また積雪が深くなっています。林を抜けて、凍った湖へ。

 オーロラを見たあたり。湖上なので、視界を遮るものがなにもありません。広い大地(いや、湖だけど)と空だけ。凍った湖にはスノーモービルやスキーの跡がついています。

 しゃぼん玉が凍る!と聞いたので試してみました。気温が高すぎる(笑)のか、大きく膨らませると凍る前に割れてしまいます。ふんわり地面などに落とすようにするといいんだとか。

 雪とダイアモンドダストが混じったようなものが舞っていました。

 9時半、部屋に戻って朝食。どんどんわびしい見た目になってますが、サーモンとハーブ入りクリームチーズをたっぷりはさんださサンドウィッチはかなり贅沢!

 ホテルの窓から見えていた風景。今日もオーロラが期待できそうな晴天!

 さよなら、イナリ〜。バスが来るまで、さんざんお世話になったスーパーに行ってハガキを出したり、お菓子を買ったり。

 12時20分前、やや遅れてバスが来ました。ガイドブックによるとイナリからはサーリセルカまでしかバスがないとのことでしたが、運転手さんから「ロヴァニエーミ?」と聞かれました。どうやら、イヴァロ、サーリセルカを経由して、ロヴァニエミまで行けるらしい(季節によるのかもしれないので、要確認)。サーリセルカまではひとり14ユーロで、約1時間半。
 バスはこんな感じ。途中、イヴァロで30分も休憩がありました。

 サーリセルカに近づくと車窓の風景が少し変化。雪をかぶった木々が妙にかわいい!

 今夜の宿はリエコンリンナ。このバスはちゃんとホテルの敷地前で停まってくれました。
 ここでまた一汗かくような出来事が……。リエコンリンナは自分で直接、ホテルのサイトに申し込みをしたのですが、なんと、日付(月)を間違えまして〜(汗)。クレジット決済をしたあとで、メールで日にち変更を依頼し、OKの返事をもらっていたのですが、予約が入っていないとのこと。空室があったので事なきを得ましたが、宿泊料金が変わったとかで追加取られるし、なんだかなー(いや、日付を間違えたワタシが悪いんです、はい)。

 赤を基調に、リエコンリンナ=ライチョウの城(CPさんありがとう!)ってことで、ライチョウをあちこちに配したかわいいインテリア。ベランダからの眺めがいいのもうれしい!

 バス休憩がそんなに長いと思わず、ランチを取りそびれたので、ホテルか近くに食べにいくか、部屋でさっと済ませるか。もう14時近くて時間が惜しかったので、いちばん早く食べられるものにしました(笑)。

 トゥントゥリホテル裏の国立公園側にお散歩。公園内には徒歩立ち入り禁止っぽかったので、スキーを借りることにしました。

 どんどん夕陽タイムが近づいてきて焦る焦る〜。というわけで、あまり写真がありません。レンタルショップはホテル内にあって、クロスカントリースキー(板、ポール、靴、靴下)で24時間11ユーロ。街なかはスキー禁止っぽいので、手で持って、公園に急ぎます。

 コースは左右に分かれていて、眺めのよさそうな左に行こうとしたんですが、まず、スキーが装着できない。棒の持ち方もわからない。大騒ぎしていたら、冬のヘムレンさんみたいな親切な方がいろいろ手伝ってくれて、「右のコースのほうが易しいよ」とのこと。道の脇にスキーで踏み固めた2本のレールのような溝ができていて、そこにスキーを入れて歩いていけばいい、とも教えてくれました。スキーは約20年ぶり、しかもクロスカントリースキーは初めて。何度も威勢よく転んで、ぎゃーぎゃー言ってたら、ヘムレンさんが助け起こしに戻ってくれました。なんて親切な人なんだ!

 しかし、どんどん太陽が傾いていき、あっという間に夕陽タイムは終了……。スキーがしたかったわけじゃなくて、景色を楽しみたかっただけなのに(笑)。でも、慣れてくるとスキーも楽しかったですよー。相方がバッグに入れていた水はシャーベット状態に! 気温はマイナス22度まで下がっていました。

 17時すぎまでスキーを楽しみ、大汗かいたので、いったんホテルに戻ってサウナへ。早めの時間だったので、貸し切り状態でのんびりできましたー。
 19時前、急がないとオーロラタイムなんじゃないの?ってことで、完全防備で外へ。朝も昼も少なかったので、手早くちゃんと食べよう!と、スーパーを目指しました。狭い街だと聞いていたけど、雪道は意外に遠く、ホテルから15〜20分ほど。ショッピングセンター、シウラを発見。残念ながらインフォメーションも店もほとんど閉まっていたので、クーッケリというスーパーに移動しました。

「まいにちオープン」(と日本語で書いてある)クーッケリ♪ 日本人観光客がいっぱい(といっても数人弱程度)。ここはかなり広くて、日用品だけでなく、土産物も充実していましたが、今は先を急ぐのです!

 スーパー併設のデリでありついた晩御飯。メインのサーモンがすごいボリュームだったので、1人前をふたりでシェア。通常、パンやサラダは適当に取ってねスタイルだと思うんですが、ここは先にサラダを取れ〜と言われたのでちょいと戸惑いました。別にグラム売りとかってわけでもなさそうでしたが。これで13.8ユーロ。円高のせいか、特に高くは感じません。味もなかなかおいしかった。サーモンとリンゴンベリー(甘さ控えめ。ジャムじゃなくて解凍ベリーかも)も合うんですね。

 哀愁漂う店内。ここも貸し切り状態……。

 なんだかんだで20時半。楽しげなショップ(当然、全部閉まってる)を横目に、ホテル側に引き返し、暗い場所を目指します。といっても例によって、事前リサーチの甘いワタシたち。「教会横が暗くていいよ」「丘の中腹が穴場」程度の情報を元に、ずんずん進みます。一昨日もそうだったんですが、オーロラの卵みたいな兆しがチラホラ。これは来るよー!

 21時50分頃、ついに来ました!  

 実際に出ている間は無我夢中でしたが、写真のタイムスタンプを見ると、1時間近く、オーロラが舞っていたようです。一昨日のオーロラはスケールでいうとこれの倍ぐらいだったんですよ! それに、イナリの湖に比べると、ここはやはり障害物が多い。とはいえ、カーテンみたいに動く緑のオーロラも見ることができて大満足です♪

 もう少しで丘の頂上ぐらいの位置に陣取って(ほかに人はいなかった)、三脚を立てていたのですが、うまく固定できず、手で支えてシャッターを適当に押しながら、肉眼でオーロラを凝視! 街灯のような光がブレて写っているのはそのせいです。ちなみにその後、三脚を固定しようといじっていたら、ポキッと折れましたーーー。寒さのせいでプラスチックがおかしくなっていたみたいです。

 丘の中腹で放置されていたプラスチックのソリを拾いました。22時40分頃、オーロラの光がほぼ消えたので、ソリに乗って滑り降りることに。もちろん、ソリも初体験! 真っ暗ななか、かなりスピードが出るので、足で地面を蹴ってコントロールしようとしたら雪煙が顔を直撃! それでなくてもフェイスマスクが息で凍りついてパリパリで使い物にならず、顔面が露出していたので、寒い寒いー。ようやく下まで降りると、なにやら日本人の騒ぐ声が。空を見上げると、またオーロラが出てるじゃん! カメラ手持ちで、弱めのオーロラでも、これぐらい撮れました! 手前に散らばっているのは放置されているソリです。

 凍った、完全に(笑)! 髪もマツゲもパリパリ。フェイスマスク代わりに顔に巻き付けた茶色い毛糸の帽子が白くなっているのがわかるでしょうか? このときはさすがに手も冷たくなり、ヤバいかも!?と思って、カイロを握りしめました。カイロも外ポケットに入れておくと熱を奪われて冷えきってしまうので、内側に入れて熱をキープしておくのがポイント。いざというとき、そのぬくぬくカイロが窮地から救ってくれます。

 ホテルに戻ったのは11時半。ベランダで作っておいたスナフキン氷でかんぱーい!

 といっても、スーパーで買って持ち歩いていたムーミンジュース、シーデリ(甘いお酒)も凍ってましたけど。ムーミンジュースはかき氷みたいですごくおいしかった! 未開封だった発砲酒は膨張して封が開き、周囲がベタベタに。少し飲んで容量を減らしておくのが、おいしい氷ドリンクを作るコツみたいですー。

 興奮さめやらぬ感じで、この日は1時半まで部屋飲み。オーロラ後にサウナも湯船もないのは辛いかなと思いましたが、部屋が暖かいせいか、酒のせいか、けっこう平気でした。