秋のスペシャル

 記録記録。
 番組改編期のスペシャルドラマに関する防備録です。

 何がしたかったんでしょうか。役者の演技力の問題かと思ったけど、栗山千明さんのキャラの統一感のなさといい、脚本に問題があったんだろうなぁ。あまりのひどさに原作を確認したくなったほど。カラクリ(人形も、ミステリーも)のおもしろさも生きてないし。平岡祐太さんって、かわいいんだけど、ちょっと惜しい気がします。確かアミューズ所属だったと思うんですが、アミューズって「気立てはいいけど、いまひとつブレイクしない」みたいな若手が多いような……。カリスだった人(あえて伏せ字)ももっと売れてもいいはずなのになー。

 その点(上から続く)、森山未来さんはすごいっすね。今や事務所の大御所、篠井英介さんの共演を「バーターか!?」と勘繰らせるほどの勢い(内田滋さんは完全にバーターだったと思いますが、久しぶりに見られてうれしかったです♪ 以前の美少年っぷりから比べると、さすがにかなり骨太になった印象ですね。篠井さんはいつ見ても素敵っす〜☆)。戦争モノが好きではないので、覚悟して見たんですが、戦争の悲惨さを伝える!というにはほど遠いマイルドな仕上がり。だったらあまり煽らずに宣伝文句は「時空を超えたラブストーリー」とかにしておいて、何気なく見たら戦争について考えさせられちゃった、ぐらいにしておいたほうがよかったような。森山未来さんの演技力と、存在感、昭和な顔だちがあってこそのドラマでした。玉山鉄二さんは『誰よりもママを愛す』のときに、なんでこんな短髪?と思ったのですが、この撮影のためだったんでしょうか。しかし、特攻隊においてはロンゲすぎ(笑)。あと、CGがチャチすぎて興ざめ。あんなCGなら、使わないほうがマシです。

  • 電車男デラックス〜最後の聖戦』

 直前に映画版を放送したのは失敗だったのでは。中谷美紀姐さんにとってエルメス役は「立っていただけ」だそうですが、なかなかどーして。潔癖そうなキャリア女性を見事に体現してました。比較すると伊東美咲さんは良くも悪くもお人形さん。ほんとに「立ってるだけ」、いや、むしろ、「黙って立っててくれ、セリフは言わずに!」って感じ。山田孝之さんは素材が良いので、逆に「オタでも磨けば光る人っているはずだよなー」というリアリティが生じていました。ドラマスペシャルは、タイトル通り、コレで最後にしてください! 陣釜さん白石美帆)見たさにチャンネルを合わせましたが、下ネタは笑えるレベルを超えてたし、ストーリーはアホらしすぎ(黒真珠も、正体をバラすバラさないのところも)。和製ジョニー・デップ襲名って感じの北村一輝はおもしろかったですけどね。

 さんまもバカ女も好きじゃないので、から騒ぎ自体は見ていないのですが、ドラマ版はけっこう好き。バラエティ班が作っているだけあって、笑いを忘れていないのが良いです。意表を突いたミムラさんの元ヤン役が意外にハマっててカッコよかったっす。舎弟(妹)の平岩紙もキュート。農作業があまりにも似合わない田辺誠一、またまたジョニデ化してる北村一輝、デジャヴュのような大口謙吾さんのホスト役、安定感ありすぎの中村俊介のエリート社員といった、男性陣も見どころでした。
−『世にも奇妙な物語
 今回は原作ナシのオリジナルメインだったのかな。各話のトーンが似ていたというか、あまりバラつきがなくて、平均点自体が低め……。奇妙な設定というのはどうしてもやり尽くしちゃった感があるので、難しいところですね。今回だと、バカネタ『部長OL』が楽しかったです。入れ代わった後の伊武雅刀釈由美子がどっちもかわいかったし、オチも悪くなかったし。昼間、過去の名作を再放送しているようですが、もう一度見たいのは『イマキヨさん』、デパートでお母さんを買ってくる話、大杉漣さんが駅弁食べるやつ……。コメディ好きなだけかもしれませんが、イマキヨさんみたいな、ちょっと怖い、でも陰惨ではない空気感こそが「奇妙」だと思うんですよねー。今回のなかでは都市伝説を絡めた『鏡子さん』がそれに当たるのですが、生身の人間の殺人行為が唐突すぎるし、救いがなさすぎ。『猫が恩返し』も、もうちょっと演技力のある役者がやってたらおもしろかったのかも。惜しいなぁ。