サーリセルカ最終日

Too2016-01-19

 1月6日、フィンランドは休日。Loppiainen(顕現節/公現祭)といって、この日までクリスマス、みたいなキリスト教由来の祭日らしいです。一昨年、ヘルシンキがゴーストタウンになる!と覚悟していた夏至の日も、スーパーは開いていて、トラムも動いていたので、あまり心配はしていなかったのですが、移動日に当ててしまったため、サーリセルカ→イナリ間のバスは事前に調べ、シウラのインフォメーションでも確認をしてもらいました(さっと調べてプリントアウトしてくれました。ホテルフロントでも同様の対応をしてくれるところが多いです)。この日のバスは3本。昼頃の便がよかったのですが、途中で乗り換えが入るので、最短で行ける15時15分発のバスに決定(もう1本は夜遅い時間でした)。
 チェックアウトタイムは正午12時(フィンランドのホテルは12時チェックアウトのところが多かったです)。8時頃起きて、ホリディクラブ最後の朝御飯。

 ワッフルをメインに、野菜とベーコンなど。写真撮り忘れましたが、ヨーグルトとシリアル、フルーツも食べたと思います。

 寒波到来の予報が出ていたこの日、気温はマイナス22度と、朝からトバしてます。

 外は少し明るくなってきました。

 きれいな色!と思ったのですが、朝食には薄着で来ているので、外に出て撮影することができません。

 これはずっと出入りに使っていた駐車場側の裏口。

 昨夜のうちに荷物は片づけてあったのですが、なんだかんだで12時ぎりぎりにチェックアウト。ホテルのルームチャージは1泊2人で88ユーロ。1泊1人あたり6000円弱でしょうか。朝食付き、バスタブはないけど、スパを入れても7000円程度。コスパ(ダジャレか!)のいいホテルだと思います。スーツケースをラゲッジルームに入れさせもらい、バスの時間までサーリセルカで遊ぶことに。

 向かい側のパニモの温度計はマイナス24度。モランいや氷姫の忍び寄る音が聞こえる……。

 さて。サーリセルカは小さい町で、前回もらった現地の地図とガイドブック(arucoフィンランド)を持っていたので、ホテルフロントやインフォメーションで最新情報をもらうのを怠りました(言葉が不自由なもんで)。昨日の晩、ローカル新聞の日本語版があることのを発見、カウニスパーの丘の頂上までスキーバスが出ていることを知りました(遅いよ!) 3時間ほどあるので、ランチを頂上で食べることにしたのですが、11時50分のスキーバスを逃してしまい、12時10分に乗ったのが間違いの始まり。

 バスは1日5ユーロで乗り放題。

 10分ほどで頂上に着くはずが、明らかに低地に停車、降りろというではありませんか。運転手さんは時刻表を示し、「ネクストバス 13:10」と繰り返します。「いやいや、わたしたちは頂上に行きたい!」「ここで降りて」としばし押し問答、はたと気づきました。12時10分のバスは頂上までは行かず、スキーセンターで約1時間のランチブレイクを挟み、次は13時10分にスキーセンター発、さっきチェックアウトしたばかりのホテル経由、頂上行きのバスが出るということに。

 どこよ、ここ(泣)。しかも、運転手さんがここでランチを食べるならわかるのですが、バスは来た道を戻っていきます。まぁ、ホテルに戻るよりはここにいるほうが新展開か!?

 サーリセルカはスキーが盛んみたいです。前に来たときより開発が進んだ印象。

 さいわいにも店は営業中だったので、我々もランチブレイクを取るしかあるまい。

 が、ビュッフェはやっている気配なし。ランチタイムなのに。

 お腹もすいていないから、温かい飲み物でも〜。しかし、冬装備で外にいて冷えるとトイレ問題が、ね。

 お菓子もありました(黒いアイツが幅をきかせてます)。

 わたしはコーヒーと硬いロールケーキみたいなスイーツ、蛇行するバスに酔って、またしても「酸っぱいものが……」と言い出した相方はオレンジジュース。ロールケーキは硬めに焼いたシュー生地(または薄いスポンジ生地)にバタークリームをはさんだようなもので、なかなかおいしかった! フィンランドのスイーツは安くはありませんがハズレが少なくて、個人的にサンドイッチ類よりは食欲が持続します。もともとパンやバターは好きなのですが、マヨネーズ的な何かが独特で、食べ続けると途中で受け付けなくなるんですよね……。

 山小屋ふうの雰囲気のあるお店で小1時間。

 地階にはトイレとキッズルームがありました。

 外に出ると気温がさらに下がっていました。空気は澄んでいて気持ちいいのですが、あまり長く外にはいられません。

 時間通りにバスがきて、13時20分、本来の目的地である頂上に到着。ホテルに戻るバスは14時30分なので、1時間ほど頂上で過ごすことができます(本当は2時間のんびりの予定だったんですが)。
 空がすっっっごく奇麗! 後から、この日、ここから撮った太陽の写真(初日の出は翌7日のはずですが、太陽が顔を覗かせたようです)を見て、ランチブレイクさえなければ!と地団駄踏みましたが、リサーチ不足だったのも出遅れたのも自分なので仕方ありません。

 パノラマで撮ってみました。

 秋に来たときは閉まっていたレストラン→サーリセルカは今日も雨 - おでぶさん時々おしゃまさんも雪をかぶってこんな姿に。この世のものとは思えないというかSFに出てくる宇宙コロニーのような風情。

 方角と時間によって空の色がまったく違います。

 飽きない、でも寒い。

 時間もない。

 もっと早く来ていれば!

 腹ごしらえもしておかないといけないし、レストランフィップも評判が良さそうだったので、後ろ髪ひかれつつ店内へ。

 日本語メニューがありました。

 クランベリーのキャラメルがけ、クリームで煮たチーズなどもめちゃくちゃ気になったんですが、名物だと新聞にも紹介されていたチーズケーキにしました。丸いドーナツみたいなのはメインについてくる硬いパン。チーズケーキは濃厚なのにクドすぎず甘酸っぱくて、軽くペロリ。

 アルコール入りのグロッギで暖をとります。

 メインは相方チョイスのイナリ湖の北極イワナ。あえて同じものを食べ比べたいのかと思ったら、ムイックのフライと勘違いしたらしい(またしても残念な〜)。淡白な魚にきのこクリームソースがよく合います。じゃがいもでお腹いっぱいになったので、パンはお持ち帰り。

 凍りついた窓からの景色はまた格別。

 どんどん色が変わっていきます。

 中央に暖炉があって、室内はポカポカ。

 通路をはさんで、お土産物屋さんもありました。時間がなかったので買い物はしませんでしたが、けっこう充実してましたよー。

 昭和ムーミン……ではなくヘラジカだと思います。

 レストランのレジ付近にいたクマの剥製。

 小さめでかわいい。

 外に出るとすっかり夜っぽくなっていました。

 といってもまだ14時20分。

 眺めたり、写真を撮ったりしていると、迎えのバスが。

 名残惜しい〜。

 14時40分。ホテルに戻ってきました。30分ほど余裕をもって戻ってきたので、スーツケースを出して、トイレを借ります。

 ラゲッジルームの鍵はいかにも「持ち出し禁止」的な大きさ。なのに相方が「これ持ち歩くの邪魔だね」と言い出してびっくり(笑)。ヘルシンキのホテルヴァークナはカードキーを貸してくれる方式なので、勘違いしたんだと思いますが。

 バス停はホテルを出て右手、グリル屋さん(カジュアルなハンバーガー屋さんらしいです。気になっていたのですが、寄れませんでした)の先にあります。

 到着したときもこのバス停だったので、道の向こう側で待ったほうがいいのかフロントで確認したのですが、ここでいい、とのこと。が、なかなかバスが来なくて、寒さと不安が募ります。

 どんどん暗くなってくる〜。フランスから来たというアジア系の2人組がやってきて、「ヴァンター行きはここ?」と訊かれたので、時刻表を照らしてあげて(すでにライトがないと暗い)、「同じバスですね」「遅れてますね〜」などと片言で話しながら待っていたのですが、道の反対側の停留所から別のカップルもやってきて「バス停はこっち側でいいの?」と言い出しました。他にも待っている人がいるということは、乗りそびれたわけではなくて遅れているということだ!と不安は薄れましたが、それにしても寒い。足先がしびれてきます。

 10分遅れでバス到着。無事に乗り込みました。

 外はマイナス24度。1時間40分の乗車時間で、16時55分にイナリ到着予定ですが、途中、ヴァンターあたりで30分も休憩が入りました。毎回、ここで途中休憩が入るので、次回から出発時間を確認して売店やトイレに行くべし。
 次に向かうホリディビレッジイナリは初めての宿泊施設。バス停から近いのか、無事にチェックインできるのか。気温がどんどん下がっていくなか、ドキドキは高まる〜。というわけで、明日に続きます。

 追記/3カ月間、冬のフィンランドを探検する「100Days of Polar Night Magic」に参加中の横田裕市さんが12月に同じ場所を訪れた様子をブログ→http://blog.yokoichi.jp/?p=1414にアップなさっています。プロのカメラマンの写真は驚くほどきれい! きれいすぎる! 行った場所の詳細にきっちりリンクが貼られているので、フィンランド旅行を企画中の方の参考にもなりそうです(ハードすぎて足跡を辿るのはとても無理だと思いますが!)